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TPPがダメならRCEP? 中国を包囲することも仲間外れにすることも出来ない!

前回記事で少し触れたRCEP,TPPの陰にいて何やら突然出てきたように感じますが、どういう流れになっているのか馴染みのない方(左矢印私のことべーっだ!)のために各種資料から紹介していきたいと思います。

 

TPPもRCEPもともにアジア太平洋地域の自由貿易圏(ETAAP)構想のたたき台であり、政府は同時進行で進めています。当たり前ですが中国参加が大前提です。

 

まず略語(経産省HP)、そして相関図(大和総研レポート)をご覧ください。

 

 

 

 

<始まりはWTO>

世界の貿易ルールを決めるWTO(世界貿易機関)は、161の国と地域の「全会一致」が原則。しかし、先進国と途上国が対立し、2001年から開始した交渉は、停滞してしまいました。

 

<2国間協定のFTA,EPA>

そこで各国は、関税の撤廃・削減を定めるFTA(自由貿易協定)や、関税だけでなく知的財産の保護や投資ルールの整備なども含めたEPA(経済連携協定)を進めてきました。

 

<2国間交渉は非効率なので地域で包括的な協定を結ぶことに>

それでは非効率だから地域で包括協定を結ぶ動きが出て、TPPもRCEPもその一つです。

上記の図からもわかるように、個別の協定を包括的にするべく以前から話し合われていました。

TPPは着地点ではなく、APECのFTA化としてFTAAPを目指していると言われています。

環太平洋のTPPに比べてアジアに重点を置いたメガFTAがRCEPです。

 

<TPPとRCEPの違い>

RCEP の基本方針では「参加国の異なる発展段階を考慮し」との明記があり、一方TPPは途上国への優遇は認められていません。

TPPより自由化対象が少ないRCEPですが、サプライチェーンの主要なハブ国(地域)を一つの FTAでまとめることに意義がある RCEPは、そもそもTPP対象地域とは貿易構造が違います。

そして域内の主要二国間貿易結合度は1990年には日本に軸があったものの、2013年には中国に軸があり、中国はRCEPでの中心的存在と言えます。

 

 

やじるしこういうことが経産省や大和総研のレポートに書かれていました。

経済がどれだけ伸びるかという試算はありますが、それの副作用がどれほどのものか、どういう種類のものかは、これらからはわかりません。

 

中国はAIIBも作り、これらの動きと同時に一帯一路(OBOR)や、サラフィ―主義や犯罪組織からの国境防衛という軍事同盟的な上海協力機構(SCO)も作って仲間を増やしています。最近はトルコがSCOに入ってもいいということを言っているようです。(NATO加盟国なら入れませんので、実現はどうかというところです)

 

 

次は内閣のHP、「TPPに関するQ&A」からの引用です。

TPPを土台として政府が最終的にFTAAPを目指していることがわかります。

 

Q5     最も成長が期待できる大国の中国やインドが参加しないTPPに参加するのですか?

 

1     TPP交渉への参加は、アジア太平洋地域の成長を日本に取り込み、日本経済の成長と国内雇用の増大を実現するものであるとともに、将来のより大きな構想であるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP(エフタープ)※)の実現に向けた、地域の新たな貿易・経済活動のルールのたたき台となるものです。

 

※FTAAP:アジア太平洋自由貿易圏(Free Trade Area of the Asia-Pacific :FTAAP)構想とは,中国などの大きな成長市場を含むアジア太平洋地域において,関税や貿易制限的な措置を取り除くことにより,モノやサービスの自由な貿易や,幅広い分野での経済上の連携の強化を目指すものです。

 

2     同時に、政府は、アジア太平洋地域で取組が進展しており、中国やインドも参加している東アジア地域包括的経済連携(RCEP(アールセップ)※)や、日中韓FTA(※)についても、FTAAPの実現に向けた重要な地域的取組と考えており、これらの経済連携についても同時並行的に進めています。

 

※RCEP:東アジア地域包括的経済連携(Regional Comprehensive Economic Partnership)とは、ASEAN10か国(ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,ミャンマー,フィリピン,シンガポール,タイ,ベトナム)+6か国(日本,中国,韓国,オーストラリア,ニュージーランド,インド)が交渉に参加する広域経済連携です。

※日中韓FTA:日本、中国、韓国 が交渉に参加する経済連携です。

3     アジア太平洋地域で進むこれらの主要な経済連携の取組が相互に刺激し合いFTAAPの実現に向け、アジア太平洋地域全体で活発な動きが展開されていくことが期待されます。

 

 (参考)
・RCEP(外務省ホームページへリンク)
・日中韓FTA(外務省ホームページへリンク)

 

 

一連の動きは、行き詰ったWTOに変わる貿易協定の構築というところから始まっています。

 

だったら、なぜそういう理由が大きく言われずに、中国を理由とした貿易協定や連携協定と言って世論に訴えかけているのでしょうか?

 

WTOよりももっと企業が「自由」に動きたい、国家主権や国民の共有財産権をもっと制限したい、それを隠すためか反論できないために、日本人共通の敵である中国を持ち出し、対抗するようなおかしな理由を好んでいるのではないかと思いました。

 

TPP、RCEP,日中韓FTAは、FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)に結びつけるたたき台なのです。

 

グローバリズムの流れは止まらないようですが、せめて人の移動の自由を無くしたり、食糧や水というその土地の共有財産(コモンズ)を(企業から見た)自由貿易から外したりしてもらいたいと思います。

 

 

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